60代夫婦が和順庵にお越し頂きました。仮にＴさんとします。「先生、今日はちょっと難しい相談かもしれないんですが、、つまり、その、、お恥ずかしい話しですが、幽霊とかも相談出来ますか？」「幽霊ですか、、そうですね、、正直受けられる相談と、そうでない相談があります。特に古い霊体は関わりたくないですが、、。」以前、私は旧家のお祓いをした事で原因不明の病気になり、一時は命の危険さえ感じた事がございました。今は、奇跡的に回復しましたが、あの時の痛みを思い出すだけで、祓いは大変危険な行為であると、認識する様になりました。「妻は感じない様ですが、今住んでいる家に居そうなんです。菩提寺に相談に行ったら、そんなモノいる訳がないと言われたのですが、住職は後日家の仏壇にお経をあげに来てくれました。でも、その後も気配は消えず、逆に家の隅々で何かが弾ける音が頻繁にする様になりました。」と、言われました。「Ｔさん、御住職はお札を貼られましたか？それから、各部屋を清められましたか？。」「いえ、いつもの様に仏間だけでした。何かマズかったですか？。」「何ともいえませんが、霊を刺激したかもしれません。先ずはTさんご夫婦を鑑定させて下さい。」と言って、Ｔさん夫婦を鑑定する事にしました。奥様は、親族間の人間関係・金銭トラブルがある位で、霊的なモノは感じませんでした。ところが、Ｔさんの方は親族の中に未成仏らしき存在があり、恐らく事故で亡くなっている様な気が致しました。ご主人の霊感の強いのは、この未成仏の影響と思われます。また、人柄も良く優しい方なので、この様な人に憑いて来るのかも知れません。「Ｔさん、親族の中に若い男性で、事故で亡くなっている方はいらっしゃいますか？」「アッ、はい、、母方に居ます。ちょっと正直、驚いています。」と、Ｔさんは感慨深い口調で話されました。「私の父は養子で、Ｔ家に入りました。母の実家は土産物店をやっていたのですが、私が小学生の頃に祖父が亡くなり、中学の時に父が亡くなりました。母は店を継承する事なく、祖母と私達を連れて、母の妹夫婦のいる滋賀県に引っ越してきました。祖母の話では、母親の上に長男がいたのですが、小学生の時に近くの河原で、溺れて亡くなった様です。」 次回つづく。
