以前、出張鑑定で、あるお宅を訪問しました。仮にMさん(女性52才)とします。Mさんの家系は、代々婿養子を向かい入れるも、男性が早死にするとの事でした。男子が亡くなるという事は、姓が途絶える事と、先祖供養が出来なくなる事を意味します。これは、先祖因縁によるものと思いながら、Mさんを訪ねました。Mさんの家は、代々続く旧家で有り、大きな立派なお宅でした。私が家に入ろうとした時、船酔いの様な目眩と共に足が前に進まなくなりました。フラフラした状態になりながらも、大きな仏間に通された時、見た事のない無い様な大きな仏壇を背にしながら、ご相談を受けました。この家のご先祖は、武士の一族で公儀介錯人、江戸幕府の架空の役職との事。 武家諸法度などに違反し、幕府(公儀)から切腹を命じられた大名の介錯を請け負う首切り役人をいう。歴代の先祖の写真を見ても、男性は若い写真、女性は年配の写真で何とも異様な風景でした。Mさんのご主人も長男が生まれて直ぐに亡くなり、息子も事故で亡くされています。今は、80才のお母様と東京に嫁いだ娘さんがいるそうです。Mさんには二人の兄が居ましたが、いずれも病気で亡くなった様です。Mさんの相談依頼は、娘の旦那の身に何かあったらとの心配から私に依頼されました。受けるかどうか迷いましたが、80才のお母様が自分の母の面影に似ていた事も有り引き受ける事にしました。あれから3年、供養を継続して行じておりますが、今のところは、無事過ごされている様です。それどころか、娘さんに男の子が産まれたと喜んでおられました。それと同時に、娘さんの彼氏が養子に入る事が決まりましたと電話が入りました。Mさんのご先祖様によって亡くなられた魂は、果たして成仏されたのか、、、それとも、再び悲劇が生じるのか、、、私も責任を感じずにはおれません。
- 前の記事2023年1月9日
令和5年