Mさん女性75歳が、特設会場占いコーナーに来られました。11時に予約されたお客様です。「先生、Mさんです。鑑定の方、宜しくお願いします。」と、主催者に案内された女性は、何処となく悲しい過去が有る様に思いました。私は、四柱推命を基本としていますが、沢山の方を鑑定して来たせいか、見た瞬間、この人は幸せな人か、不幸であるか、、トラブルを抱えている人か、、何となく分かる様になって来ました。さて、Mさんには、どの様な過去があるのでしょうか、、。「先生、宜しくお願いします。私は、主人と二人暮らしで、娘が一人おります。娘には2人の子供がいて、それぞれ独立して幸せに暮らしていますが、私達老夫婦の今後について、アドバイス頂きたいと思います。」「娘さんは、よく実家には帰って来られますか？」「はい、、良く私達の事を気にかけて貰っています。」「分かりました。では、鑑定に入らせていただきます。」と言いながら、改めて彼女の顔を見ると、何となく悲しい経験をされている様に思いました。Mさんの鑑定してみると、やはり命式の中に悲しい過去が有る運勢が出て来ました。その悲しい経験が、未だに引きずっておられる様な気がしたのです。私は、彼女の老後の暮らしについて話すより、彼女の過去について尋ねる事にしました。「Mさん、過去に相当悲しい出来事が有ったり、お身内の方で、道半ばで亡くなっていたり、その事でトラウマになっている事は無いですか、、。Mさんが未だに、その事について、随分悩んで来られた様に思うのですが、、。」すると、Mさんの表情が、急に曇ってきました。「先生、実は私には長男が居たのですが、今から15年前に病気で亡くなりました。死因は心不全で、家で亡くなっていたそうです。発見したのは嫁でして、運悪く外出中だったみたいです。」「そうでしたか、、。では、警察の方が来られたのですか、、。」「その様です、、。」「何か、気になる事でも有るのですか、、？」「いえ、別に無いのですが、、。」と、歯切れの悪い返事に、駄目もとで「亡くなっている方には、申し訳無いですが、もし宜しければ、亡き息子さんを鑑定させて頂いても宜しいですか、、？」と言うと「先生、是非みてやって下さい、、お願いします。」と、思わぬ返事が返って来ました。息子さんを鑑定すると、頑固で亭主関白なところが有り、夫婦仲は決して良いとは言えませんでした。また、当時亡くなられた時期の運勢は、事故・トラブルの星が重なっていたのです。私の経験上、この星が重なる時期は、思わぬ事故・殺人事件等に巻き込まれるケースが有ります。息子さんは、何らかのトラブルで亡くなったのではないかと、、私は推測致しました。すると、急に私の胸元が締め付けられる様な悲しい思いが込み上げて来ました。これは、故人である息子さんが、私に伝えたい事が有るのではないか、、。その様に思いました。
次回つづく
