加持祈祷とは、仏教のなかでも密教に関わりの深い言葉で、「加持」と「祈祷」と言う2つの用語を合わせた物。本来、加持の「加」は仏の慈悲の心がいつも衆生に注がれていることを意味し、その慈悲の心を良く感じ取ることができることを「持」と言う。すなわち、加持とは、願いを持つ人の想いを仏に届け、仏に加護を求める行為のこと。また、祈祷は仏や神に願いを持って祈ることを意味していて、加持の手段のひとつとも言える。こうした加持祈祷により願われる内容は、心願成就や厄除祈願、災難消除、家内安全、息災安穏、交通安全など様々である。その他にも、過去因縁による霊的な災いや、憑依による霊障などの除霊や浄霊等に用いる事が御座います。Ｂさん62歳男性から、鑑定の依頼が御座いました。「先生、以前お世話になったＣです。その節は、有難う御座いました。実は、今の仕事に就職して1年が経過するのですが、近頃夜中の2時位になると、目が覚めて、そこから中々寝付けない日々を送っています。仕事は、警備関係ですが日中の仕事ですので、ストレスを感じる事なく、周りの職員からも良くして頂いています。ですが、何か得体の知れないモノに怯えている自分がいます。何か悪いモノが災いしているのでしょうか？」「先ずは、鑑定して見ましょう、、。」と言いながら、Ｃさんの人相、身体全体を目視しながら、Ｃさんの特徴を認識し鑑定に入りました。鑑定によると、Ｃさんには、確かに憑依(負のオーラ)と迄は行きませんが、誰から影響を受けている様な気が致しました。「Ｃさん、今から加持祈祷してみます。何か分かるかも知れません。」「先生、お願いします。」Ｃさんの塔婆を作り、宝塔に見立てました。これは、古来から伝わる密教の秘奥義です。もし、Ｃさんに何らかの影響を及ぼす存在がある場合に必要となります。お経を唱えるにつれ、頭の中で、Ｃさんのおかれている情景が浮かんできました。すると、ぼんやりと、、一人の男性らしき姿が映像として見えてきました。これは、私の想像力の様なもので、霊感とはまた違った感覚です。先程、Ｃさんをくまなく観察したのは、自分とＣさんを同化させる事にあります。つまり、Ｃさんに成り切る事で、Ｃさんの情景が感じとれるのです。男性は、スーツ姿の様に思いました。どうやら、サラリーマンの様です。彼は、絶えず時計を見る仕草をしている事から、忙しい毎日を送っているのか、時間に追われている様子でした。また、彼には大きな借金が、有る様に思いました。心が落ち着かないのは、金銭トラブルによって、この様な不安な気持ちになるのではないか、、この男性の気持ちを汲み取る様に観察していきました。男の生死は分かりませんが、Ｃさんと男の関係はいつ持たれたのか？また、彼の顔は、西洋人の様に鼻が高く、彫りの深い顔立ちに思えました。祈祷後、頭の中で思い浮かんだ映像の男についてＣさんに尋ねました。「Ｃさん、サラリーマン風の40〜50代男性の姿が見えるのですが、心あたりないですか？多分、この人の影響かと思うのですが、、。いつも、時間を気にしていて、夜も寝れない状態だと思うのですが、、。」「驚きました。先生、その男性の事は記憶に御座いませんが、ある時から、予定も無いのに、時間の事ばかり気になる様になりました。それと、何かに追われている様な気がするのです。 次回つづく
