炎は瞬く間に上がり煙が道場に
たちこめました。
次に、仏様に食事をして頂く為に釜の中に
五穀、白米、京米、芥子、胡麻などを投入
します。
それ以外にも樒、丸香、散香といった芳しい
匂いがするものも投入します。
つぎに、護摩木が勢いよく燃える為に、油を
注ぎます。
その意味合いもあると思うのですが
香りといった意味合いもあると思います。
樒を投入すると、ハッカやミントの様な
清々しい匂いがしたかと思うと、五穀や白米
油を投入すると、香ばしい匂いが致します。
そして行が進むにつれて、これらの匂いが
一体となり、いよいよ仏様の懐に入らせて
頂きます。
私の場合、前作法入れて2時間半位かかるの
ですが、今回の千本護摩供養では、途中休憩
を入れたりしたので、結局5時間を
要しました。
衣類や法衣は汗ばみ、肩の痛みもあって
休憩の際、作務衣に着替える事にしました。
寺や護摩道場なら、連続して焚けたと思うの
ですが、和順庵は民家を改装した程度ですの
で、設備や場所的な事を考えると大きな炎を
あげる事は危険に繋がります。
いよいよ、終わりに近づきました。
この時ばかりは、身体の痛みを忘れさり
ただただ、仏様と向き合っていました。
仏様にお帰り頂き、後作法を終えた時には
心からスッキリした気持ちと、大きな目標を
成し遂げた気持ちになります。
今回、身体が完璧な状態では無かったのです
が無事、終えられた事に感謝しつつ仏様の
不思議な験力を頂いた様な気がします。
南無大聖大悲不動明王悉地成就
(なむだいしょうだいひふどうみょうしっちじ
ょうじゅ)
今回の千本護摩供養は、仏様と長い時間
会話をさせて頂いた様な、本当に良い供養を
させて頂きました。
また、補助の同志のチカラが無ければ達成
出来ませんでした。
後にも先にも感謝しかごさいません。