仕事の関係で東北地方に訪れる事が増えました。
震災から6年、今も尚傷あとは深く残っている
ところがあります。
見かけは、見違える程復興致しましたが
被災された家族の心の中は、当時の苦しみや悲しみが
癒える事はありません。
相談者の中にはその生々しい出来事が鮮明に記憶として
残っています。
私達が今日生かされているのも、たくさんの方々の
お陰である事を、、
そして犠牲の上に立って活かされているのだとつくづく思えるのです。
今日まで、たくさんの相談者とお会いし、悩み苦しんでいる現状を
聞かされました。
「先生、良くなりましたよ」
と言われる方や
「前とそんなに変わりません」
と言われ方など様々です。
月を最初に見た人は、最初から球体の形をしている事を
認識している人は居ないと思います。
球体である事を認識するには、続けて月を観察する必要があるのです。
時には、天候に左右され満ち欠けを観察出来ない時もあるでしょう。
世の中の事象には、真実が隠されています。
その真実を見極めるには、よこしまな心や我欲の強い心では
見る事は出来ません。
真実を見極めるには、己を燃え盛る炎(煩悩)から遠ざけ
物事を客観的に見る習慣を身につける事です。
とは言え、冷静に判断するのは困難と言われるかも知れませんが
努力精進する気持ちが大切です。
仏教で大切なのは、精進する事です。
何事も精進する事が生きている私達の務めだと思います。
4月に入り、花見で賑わう季節にこの素晴らしい自然の美を
今年もまた見させて頂き仏のご慈悲を心から感謝申し上げる次第です。