早速、私は先達(密教修行者の先輩)に、私の持病と現在の様子について、相談しました。すると、先達は密教秘伝の病を封じる加持祈祷を伝授して下さいました。人型の紙に梵字を書き、痛い場所に鬼の文字を書き記し、神という文字を左右天地に書きます。それを小瓶に入れて、土に埋めると有りましたが、出張中でも有ったので、持参の塩を小瓶の中に入れ、ホテルの部屋に有るデスク隅に置いておりました。朝方は、未だ痛みが有ったのですが、昼辺りから、不思議と痛みが取れていたのです。これは密教秘奥義によって、奇跡が生じたと思いました。リュウマチの痛みは、なった人でしか分からない激痛が襲ってきます。本当に驚きです、、。出張から帰り次第、先達に感謝のご挨拶にお伺いしようと思います。本当に有難うございました。これで3日間、、なんとかやっていけそうな気が致します。
③悟りへの一歩
老人は一人での生活を通して、少しづつ悟りの一端に触れている様な気がしました。彼は、自宅で座禅を組みながら、心の平安を求めました。友達が居なくとも、自分の内面だけで満たされる喜びを感じる事が出来る様になったのです。悟りへの一歩が、確かに自分の中で芽生え始めていました。老人は、老後の生活の中に新しい豊かさを見つけました。静寂の中で花が咲き、鳥がさえずる音、風が頬を撫でる感覚、、その一つひとつが、彼にとって大きな喜びとなっていました。物音しない夜の静けさも、かつては寂しさを感じていたものが、今では心の落ち着きに繋がる豊かさと感じられるようになったのです。心の成長と悟りへの進化、、老人は心の静寂の中で悟りに向かう心の準備が整っている事を感じました。静かな時間の中で、心の声を聞き、内面が成長していく様子が彼自身にも分かる様になったのです。友人に使っていたエネルギーを、今では自分を深く知るために使うことが、何よりも幸せな時間と、悟る様になりました。たまに会う友人達との会話を楽しみつつも、以前の様に頻繁に会う事はしませんでした。友達に感謝し、孤独を愛する心、、かつて老人を支えてくれた友人達にも、彼は心から感謝を感じていました。しかし、今ではその思い出が心の温かい一分となり、新しい豊かな生活を見出していました。彼は、友達に頼らずとも、独りで過ごす日々がいかに豊かであるかを知る様になり、孤独を愛する心が彼の中に生まれていたのです。こうして老人は、お釈迦様の3つの教えを心に刻み、老後の時間を一人静かに過ごす事にしました。友達を作らない事で、彼はより深い心の平和と充実を見出したのです。孤独は恐れるものでなく、自分を知るための贈り物のようなものかもしれません。皆さんも、友人との関係を大切にしつつ、自分と向き合う時間を持ってみては如何でしょうか。
