「先生、寄りを戻したい人が居るんですが、そんな相談でも構いませんか、、。」Ｐさん55歳男性からの電話でした。「はい、構いませんが、私で良ければご相談させて頂きます。」と、後日対面鑑定でお越しになりました。電話のイメージとは違い、少し厳ついイメージの方でした。自営業をされているのですが、別れた奥様の事を忘れられず、どうしたら復縁出来るのか、、とのご相談でした。「では、貴方と元奥様を鑑定しますので、少々お待ち下さい。」と言うと「先生、何卒宜しくお願いします。私はもう、、どうして良いか、、夜も眠れず、毎日悲しい思いでいっぱいです。どうか助けて下さい。」と深々と頭を下げて懇願されました。見た目と違ってナイーブな方とお見受け致しました。早速、鑑定してみるとＰさんは、両親に大事に育てられたせいか、若い頃から好き放題やって来られた様です。仕事場では上司から可愛がられ、人格的にも憎めないタイプです。風貌とは裏腹に、どこか子供の様な純粋なところがあります。ただ、交友関係の中に悪い仲間がいて、その影響を受けたせいか、周りに迷惑をかける事がしばしば有った様です。それに比べて元奥様は、幼い頃から我慢を強いられ、絶えず周りを気にしながら生きて来られた様に思いました。その事もあって、頼れる存在が彼女には必要不可欠の様な気がしました。「Ｐさん、もう少し詳しく教えて貰えませんか？」「3年前に、嫁から離婚を切り出されました。今まで、好き勝手やってきましたから当然の結果と思い、離婚届けにハンをつきました。その後、お互い別居生活になりました。娘が居るので、彼女とは子供を通じてご飯に行ったり、遊びに行ったり、私のマンションにも泊まりに来たりもしました。形は夫婦でなくても、今まで通りの生活に、私は満足していました。ところが2週間位前に、LINEで終わりにしたいと言われ、その理由を知りたくて返信しても既読に成らず、無視されてしまいました。この事を娘に聞くと、お母さんは好きな人が出来たみたいといわれ、もう、頭が真っ白になって、、何度も何度も電話しても繋がらず、LINEも既読になりませんでした。居ても立ってもいられない私は、彼女の家で待ち伏せしながら、彼女の様子を伺いました。ですが、いつもと変わらない様子に安堵していたら、家に警察官がやって来て、私ががストーカー行為をしていると、嫁が被害届けを出したみたいです。警察官に事情を説明したら、今回は警告との事で何とか許しては貰いましたが、今も彼女の家の前を車で通って、彼女の事を思い続けています。」と言って、涙を流されました。「両親は健在ですか？」「はい、高齢ですが元気にしています。」「そうですか、、。では、貴方は今まで家族の死に目に出会った事が無いんですね。」「はい。でも、今は死ぬ程苦しい思いをしています。先生、どうしたら、彼女と復縁できますか？」と、涙を流すＰさんを見て、どこなく可愛いらしい人だなぁ、、と思いました。 つづく
