今年も残すところ一月余りとなりました。皆様にとって、令和5年はどの様な年だったでしょうか。和順庵は、昨年に続き沢山の方々にご来庵頂き、心より感謝、感謝の一年でした。引き続き精進して参りますので、今後共よろしくお願い申し上げます。
さて、毎月1日と15日は、和順庵を浄める日となっており、いわゆる結界を張り巡らせる儀式を行います。神仏、宗派、によって違いはございますが、結界とは魔物が和順庵に入ってこない様にする為の儀式です。ところが、その日に来たAさん50歳女性は、余程強い魔物を抱えていたのか、結界を破り中に入って来たのです。すると、そのお客様を前にした途端、急にノドを突き刺す様な痛みが有り、会話が困難になる程、息苦しさを感じました。次に、身体全体に打撲した時に起こる鈍い痛みが襲ってきたのです。「自殺者の霊体かも知れない。、。」と思いながら、、「Aさん、準備したいので、15分だけお時間頂けませんか、、。」と言って、席を立ち自分の身体を整える事にしました。独鈷杵を手に取り、丹田に気を集中させ独鈷杵の先端部を当てながら、不動明王の真言を唱えました。不浄を避ける為、塗香を身体全体に付け聖水を飲むと、先程あった痛みが少しづつ和らいできたのです。それを見計らって、改めて堂内の結界儀式を執り行いました。
「東方 降三世夜叉明、南方 軍荼利夜叉明、、、」
すると、どんよりした空気が次第に浄化されていきました。「お待たせ致しました。Aさん、今日のご相談は何ですか、、。」と、先程とは違い言葉もハッキリ話せる様になっていました。「昨年、娘が亡くなりました。うつ病を患っていたのですが、仕事にも復帰して、ようやく明るさが戻ってきた様に思えたのですが、自宅マンションから飛び降りて自殺しました。遺言もなく、どうして死んだのか知りたくて、ここに来ました。」「大変でしたね。ですが、彼女がどうして自殺されたかは分かりませんが、その時の状況や心境なら鑑定で分かるかと思います。それでも良いですか、、。」「はい、とにかく娘の事が気になるので、よろしくお願いします。」と言われたので、鑑定に入りました。彼女の性格は、幼少の頃に何か悲しい経験をされている様でした。また、周りを気にするところがあり、自分の意見を言えない内向的な性格の様です。過去3〜4年遡り、彼女の出来事を鑑定すると、仕事もしくは異性との出会いがあり、、20◯◯年には、人間関係のトラブルとありました。特に、異性関係のトラブルに巻き込まれている様でした。うつ病になられたのは、亡くなられる半年前に発症されたという事で、異性トラブルが原因している様に思いました。続いて、Aさんの鑑定に入りました。母親を鑑定するのは、過去因縁を見る為です。すると、先程迄治っていた身体の打撲の様な痛みが、再び襲ってきました。すると何となく、頭の中で映像として浮かんできたものが有りました。鑑定する時は、頭の中で映像として出てくる事が有りますが、この映像は誰かに誘導されているかの様なものでした。「まさか、こんなことが、、。」それは、娘さんの死に大きく関わっている様な映像が浮かんで来ました。 次回つづく
