猛暑の中、その老夫婦は訪ねてきました。以前にも親族の事で、ご相談下さった事があります。その時も、老夫婦の背後には誰かが心配そうな眼差しで、こちらを見ている様な気が致しましたが、今回も唯ならぬ様子を醸しだしていました。「以前は、大変お世話になりました。先生の助言通り親族との問題に、首を突っ込まない様にしています。お陰で、大分気が楽になりました。今日来たのは私も75歳になり、身体のあちこちにガタがきだして、、確か去年先生にみて頂いた時に、今年は健康に気をつける様にと言われて、気になってきました。」「〇〇さん、具体的にドコが悪いんですか、、以前お会いした時より痩せたんじゃないですか?」 「そうなんです。嚥下障害(えんげしょうがい)と診断されました。ですから、タンが絡んで食事もノドを通らないんです。通院してますが、一向に良くなりません。先生からみて、何か良いアドバイスはありますか?」 「そう言われましても、私は医者じゃないので何とも判断できませんが、誤嚥性肺炎にも繋がりかねませんので、、」と、話していると〇〇さんの背後の存在が気になりました。「先生、弟ですか、、何か言ってますか、、。」 「いえ、気のせいかも知れませんが、首に違和感ないですか?」「はい、最近、首が痛くて、、首がどうかしましたか?」「病気とは関係ないかも知れませんが、何かのヒントになるかも知れません。」「はい、早速病院に行ってみます、、それから家内の方が認知が始まったみたいで、同じ事を何度も言うんですよ、、。」「奥さん、何か悲しい事でもありましたかぁ、、。」「あっ、はい、、施設に入っていた母が亡くなりまして、、。」「そうでしたかぁ、、お母様は貴女の事を恨んでいませんよ。きっと貴女に感謝されてますよ、、。」と、お伝えすると、奥様は大粒の涙を流されました。「先生は何もかもお見通しの様ですね。来て良かったです。」と、言って頂きました。鑑定が終わり、玄関迄見送った二人の背後には、眩いほどの白い光が差していました。それぞれの先祖が、それぞれの子孫に伝えたかったのだろうか、、。今回の鑑定は、老夫婦の背後のモノに言わされた様な気がいたしました。
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