樒(しきみ)は、護摩供養にとって欠かさない植物です。
ちなみに、樒とは「コウノキ。マッコウギ。ハナノキ。シキビ。」とも呼ばれるモクレン科の常緑小高木です。山中に自生し、墓地などに植えます。葉は長楕円形で光沢があり、四月頃、淡黄白色の花を開き、秋、星形の果実を結びます。果実は有毒で、全体に香気があり、仏前に供えます。葉・樹皮から線香・抹香に使われます。
また、魔除けやお清めなどに使うのです。
護摩供養修行には、樒を沢山使います。特に樒に葉が5枚になっているものは、一座につき26枚使います。ですから、市販にあるものでは到底追いつきません。山を管理している私の親族がいて、その方のご厚意でいつも採取させていただくのですが、元々樒は輸入されたものと聞いたことがあります。近くの山で比叡山の修行僧がいたこともあり、この辺りに植樹したと思われます。樒は毒に指定されているので食べる事はできません。お墓に樒を備えるのは、動物よけと言う人がいるくらい口に入れるとシビレます。