十一面観音菩薩には十一の顔のがあり、正面の3面は
「慈悲」の顔で、左側の3面は「怒り」の顔、右側の3面は
「牙」を出した顔、後ろは「暴悪大笑面」とも呼ばれ、大笑い
している顔の作りになっています。
十一面観音菩薩の後ろの顔は、見えない所でも笑いながら
生きていき、後ろに隠れていてもすべて見ているので卑怯な
ことはできないなどの意味があるとされています。
十一面観音菩薩の十一面の顔は、その方向を観るだけでなく
仏の十の誓願がこめられています。
一、諸病の苦をとる
二、如来の愛護を得る
三、財宝を得る
四、敵の危害から守る
五、上司の庇護を受ける
六、毒蛇、寒熱の苦を免れる
七、刀杖の害を受けない
八、水に溺れない
九、火に焼かれることがない
十、天命をまっとうすることができる
このような誓願がこめられていることなどから
十一面観音菩薩を拝むと災害から免れるとして多くの信仰を集めました。