何者かが、私の耳元で囁く声の主について、Mさんに尋ねました。「Mさん、失礼な事をお聞きしますが、、貴方達の結婚は義父は認めていたのですか?」「どうしてそんな事を、、。実は、義父は私達の事は認めて無かったと思います。義父とは最後迄話す事はありませんでした。ですが、義母は一緒になる事を賛成してました。」「すみませんが、奥様がこれだけ霊媒師に祈祷代を払う事が出来るのは、義父の遺産ですか?」「はぁ〜っ、まぁ〜っ、そういう事になりますかね、、。」「貴方は、奥様と何処で出会ったのですか?」「精神科のリハビリセンターです。当時、私も精神を患っていました。」「という事は、二人共精神を患っていたという事ですね。では、どの様な生活をされていたのですか?」「当時は、仕事が出来ない身体でしたので、生活保護を受けてました。結婚して色々と苦労がありましたが、3年前に今の警備会社に勤める事が出来ました。」「つまり、義父が亡くなってから仕事をした事になりますね?」すると話しを横で聞いていた奥様が「この人は、一緒になってからもロクに仕事もせず、私にDVをする様なとんでもないダンナなんです。」と言われた時、Mさんの性格を鑑定しておけば良かったと、後悔しました。思い切って、Mさんに先程から聞こえてくる声の主の事を、そのまま伝える事にしました。「Mさん、金目当てで結婚したんかぁ、、という事を誰かに言われた事ないですか?」「エッ、、はぁ〜っ、初めてお父さんに挨拶行った時に言われました。それが何か問題でも、、?」「多分、義父は貴方に対して問い正したいのだと思います。貴方が本当に奥様を支えられるかどうかを、、。」「正直、自信はありませんでしたし、今もどうして行けば良いかわかりません。私の収入では食べていく事は出来ません。」すると奥様が「仕事と言っても、アルバイトですよ。気分が乗らなかったら、仕事も行かず、家でゴロゴロしてます。私が居なければ、この人は生活できませんから、、。」と、Mさんを見下した言い方をされていましたが、ふとMさんに目をやると、俯きながらクスッと、笑った表情をされました。これは夫婦共々、問題が有りそうでした。私は、霊視ばかりに囚われて、夫婦問題を見逃していました。「Mさん、貴方は奥様を本当に助けたいのですか?奥様は、厳格な父親から逃れたい思いから、貴方と一緒になられたのに、貴方は奥様にDVを働いたり、病気を理由に仕事をしなかったりと、奥様の希望を奪ったのは貴方じゃないですか、、。」すると奥様が「この人はどうでもいいです。私の悪霊を祓って下さい。」「先程も言いましたが、貴女には悪霊など憑いていません。ご主人を困らせたい為の妄想です。コブは整形で切除して貰って下さい。」すると、奥様は怒りの表情になり、、、
次回つづく
