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涼しい話②

堂内は、護摩行の炎とローソクの灯りだけですが、十分その姿を捉える事が出来ました。そこに映っていたのは、両端に大人の男女と真ん中に子供らしき姿が、そこに映っていたのです。風貌からして、若い夫婦に思えました。それは、子供が幼い姿をしていたからです。共に身体が透けているのか、護摩行の炎の強弱によって、見え方が微妙に違いました。むしろ薄暗い方が、彼等の様子がよく伺う事が出来ました。特に女性の方は、ノースリーブから細い腕が見えていたのが印象的でした。彼等は暫く、そこを動こうとしませんでした。私はこの時、不思議と恐怖を微塵にも感じませんでした。それは、正面の不動明王の鋭い眼球が護摩行の炎に照らされ、全てのモノを飲み込んでいるかの様に感じられたからです。護摩行が終盤に差し掛かった頃、彼等の姿はいつの間にか消えて居ませんでした。ふと、堂内を見渡すと外の景色が薄っすらと明るくなっていました。柱の時計を見ると、4時を少し過ぎていました。行を終え、後片付けをし、3時間後には再び護摩行に入ります。朝の朝食を終えて休憩していると、兄弟子が差し入れに来て下さいました。「和順、行は上手くいっているか?」 「はい、なんとか、、」と、夜中の出来事は流石に話す事が出来ませんでした。午前中の修行を終え、昼食の準備をしていると、今朝頂いた兄弟子の差し入れの中に、新聞が入っていました。それは、地方新聞の朝刊でした。「忘れ物かなぁ、、後で連絡するか、、。」と思いながらも、その新聞をヒラヒラとめくっていると、小さな内容の記事でしたが、思わず釘付けになりました、、。

坂本門前町
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和じゅん式四柱推命

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