鑑定料システムをリニューアルしました。ご活用ください。

悲しい記憶②

Aさんの症状は、病気である。専門医が診て、どうにもならない事を、過去世の因縁が有るとはいえ、それで導く事は避けなければいけないと思いました。Aさんの症状は深刻であり、たとえ密教秘術を駆使したとしても、治る保障が無い。可能とすれば、Aさん宅に泊まり込み、日夜加持祈祷すれば奇跡が起こったかもしれないが、それは物理的に無理な話だ。では、Aさんに何と応える、、、。葛藤の中で導き出したのは、陰ながらAさんが回復される事を、心から願う、、、であった。鑑定後、Aさんには命の大切さを語り、Aさんの、今の苦しみを聞いてあげる事で鑑定は終わりました。帰り際、Aさんが「ありがとうございました。」と涙目で帰られた姿が、今でも印象的に記憶に残っています。それから半年位が過ぎた頃、Aさんのお母様が一人で和順庵に来られました。「先生、その節はお世話になりました。娘が今年1月に亡くなりました。」と言われたのです。「そうでしたか、、残念です。何のお力にもなれず、申し訳ございませんでした。」その時、プチン、、と糸が切れた様な感覚が有りました。「いえ、、先生、仕方がありません。でも、先生のところに来た時、久しぶりに遠出したので、娘も気晴らしになったと思います。これも、何かのご縁だったかもしれません。」と言われた時、「Aさん、ゴメンなさい。私の力不足です。ゴメンなさい、、。」と、心の中でAさんに謝罪しました。ただ、これで終わった訳では無い。Aさんは、苦しんで亡くなったのだ。今、私に出来る事は、その苦しみを少しでも癒してやり、修行の場に導いてあげる事が、私に出来る最善の供養ではないか、、、そう思いながら、日々和順庵で行じ祈念しております。

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