ある社長③

奥様の名刺を見ると、専務取締役となっていました。鑑定すると、両親からの恩恵を受けており、好奇心旺盛な上、執着も相当強い女性です。また、見栄っ張りな一面が有る事から、金遣いも荒い運勢でした。こんな方が参謀となると、会社は破産するのは目にみえています。「先生、私の運勢どうでしたか、、、?順風満帆ですか?」「そうですね。これは、運勢なので、あくまでも参考にして下さい。貴女が、一生懸命頑張られても、今の会社は飛躍しそうにないですね。また、今の社長では、到底やっていけない運勢になっています。社長には休んで頂いて、別の方に運営して頂けたらと思います。」「先生、流石ですね。私もそう思って、コンサルタントを付けたんです。後で、そのO先生もみて下さる?」「承知しました。ところで、レンタル着物の店を京都に出されたとか、、。また、東京にも計画されている様ですが、東京店は出さない方が良いですよ。」「えっ、そうなんですか?O先生は、今出さないと波に乗れないと言っていました。」「私は、その逆です。因みに京都店の実績はどうなんですか?」「まだまだ実績ていうのは、出てませんし、アンテナショップみたいに思っています。」「それなら、どちらかを撤退されてはいかがですか?」「でも、O先生は着物をやる以上、京都には必要と言われました。」「社長や貴女の運気は、低迷期に入っていて、特に不動産の購入や投資等は控える様に出ています。なので、この様なホテルでの催事も控えられたらと思います。」「なんか、先生とお話ししていると、O先生とは全く逆ですね。」「先程、社長ともお話しさせて頂きましたが、会社はあまり良い状態とは言えません。社長も体調を崩されている様ですので、無理をさせてはなりません。」「先生、でも私はO先生の言われる事を実践していきます。もう、後戻りもできませんから、、。」と言って、席を立たれました。彼女に勧められて、コンサルタントO氏が私のところに来られました。「先生、お噂はかねがね聞いています。お手柔らかにお願いします。」「ところでOさん、〇〇宗の僧侶とお聞きしましたが、古儀ですか?新儀ですか?」「いやぁ、、ちょっと、、私は真言宗と言っても僧侶では無く、趣味でやっているので、先生みたいに専門ではないです、、。」「では、どちらで出家されたんですか、、?」と尋ねると、明らかに彼の表情は焦っていました。「Oさん、ご家族は誰とお住みですか?私の鑑定では家族運が薄いのと、経済的にも余裕が有るとは思いませんが、いつから、このお仕事をされているのですか?」と、益々顔色が変わって行きました。私の見立てでは、にわかコンサルタントで、信頼出来ない人だという事です。すると、O氏は携帯を取り「先生、すみません、電話してきて良いですか?急ぎの用事を忘れていました。」「どうぞ、、。」と言って、慌ててその場から離れていきました。それから、暫く待っていましたが、O氏は戻ってきませんでした。その代わり、何処に姿を消していた社長が戻って来ました。「先生、二人はどうでした?」「社長、歴史有る会社ですから、もう少ししっかりして下さい。でないと、本当に大変な事になりますよ。」「先生、再来月は催事出るんですか?」「申し訳ないですが、お互い負担になると思いますので、遠慮させて下さい。」「その方が良いと思います。先生、お世話になりました。」と、社長はその事を告げると、笑顔になられていました。二人の会話は、これが最後になりました。それから2ヶ月が過ぎた頃、M株式会社から一通の手紙が届きました。内容は支払いが遅延になるお知らせでした。一部の商品を出荷していましたが、幸い低額なモノばかりだったので、高額品の出荷をストップしました。さらに、その一月後、今度は営業部長から電話が有りました。「先生、朝出勤したら、会社が閉まっていて、、倒産の貼り紙が貼ってました。先生のところの売掛は有りましたか?」「御社にも電話したんですが、支払いが遅延されたので、出荷をストップしました。ですから、ウチはほとんど被害はございません。」「そうでしたか、、。ここのところ、社長は鬱と診断されて、自宅に引きこもり、結局、コンサルタントも契約解除して、専務も社長の看病と言って、会社には出てきませんでした。本当にご迷惑をお掛けしました。」と言われて、電話が切れました。あの時、社長や専務を占っていなかったら、今頃どうなっていた事かぁ、、。それにしても、あのコンサルタントO氏は、いったい何者だったのか、、。

京都南座

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