ほん怖④

私は職員の方と、Zさんの家に向かいました。すると、職員の人が「係長、大丈夫だった?こんなの初めてだよ。実は君に話しておこうと思うんだけど、Zさんの集落は村でも一番古くて、色々な風習が有って、、ちょっと気になる噂を聞いたんだけど、、。元々、あの集落には罪人を収監する施設が有って、あの辺りに住んでいる先祖の人達は、そこに従事していた様なんだ。中には、重罪を犯したモノもいた事から、〇〇川の河原で処刑が為されたそうだよ。そういった事を聞いて心配で、、。」「その話し、ヤバくないですか?」と言いつつ、Zさんの家に到着しました。Zさんが、古い桐箱を私達の前に出されて「コレなんですが、桐箱のフタにアノ掛け軸と同じ文字が書かれていて、中を見ると手紙の様なモノが入っていました。古いモノだから触ったらダメだと思い電話しました。」「有難うございます。担当のMに代わり、責任を持って、お預かり致します。」と言って、私は会社に持って帰りました。会社には、20時過ぎに到着しましたが、他の社員は帰宅していましたが、部長と専務は私の帰りを待っていてくれました。すると部長が「ご苦労さん、早速だが、専務が掛け軸を検品したいと言うので、君、預かって来た掛け軸を専務のところに持って下りてくれないか。」「分かりました。」と言って、一階の専務室兼作業場に行きました。専務は、今で言う「何でも鑑定団」の目利きの達人でした。西洋アンティークから古文書、ブリキのオモチャ迄、ホントに驚く程詳しい人でした。いつも、朝早く出勤し、誰よりも遅く迄仕事をされている姿に、私は陰ながら尊敬の念を抱いていました。「お疲れ様です専務、この桐箱から見て頂けませんか?コレなんですが、、。」と、言うと桐箱の手紙を見て、「どれどれ、、。うんっ、、ちょっと、コノ中身も持って帰って来たんかぁ?」「はい、係長の家に行って、貰って来ました。」すると、専務が「君は見たんか?この掛け軸。」「見ましたけど、係長程は見てません。ですが、係長の書き写したメモ帳は見ました。」「白井君、エライもん持って帰って来たなぁ。Zさんに、コノ掛け軸は古すぎて、修復が出来ませんと言って、返して来なさい。」「でも、値打ち無かったら、処分してくれと。」「コレは、ウチで処分出来るシロモノではない。だから、お家の家宝だからと大切にして下さいと言って返して来なさい。」「専務、コレは一体何なんですか?」「これは、魔除けの掛け軸で、多分、、昔、その地域で災いが続いたから山伏行者に言って、コレを作らせたんだろう。Zさんは、村のオサかもしれないね。何かの祭事の時、これを祀って、亡き霊魂を、鎮めていたのかも知れない。ところが、この古文書によると、行者以外は紐といていけないと書いてある。だから、ワシもこの手紙を読んで無かったら、エライ事になってかもしれない。M君はコノ掛け軸を解いたのか、、。」「はい、Zさんの家で、、。」「古文書によると、コウも書いてある。関係した一族の家長の血をこの墨に託すと、、つまり、この墨絵は先祖の血が混ぜられているんだ。」「え〜ッ、そんなややこしい掛け軸なんですか?」「だから、明日でも行って、返して来なさい。」と言われたので、翌日〇A職員の方と共に、Zさん宅を訪れました。「Zさん、大変貴重なモノなので、弊社では取り扱う事が出来ません。このまま、お家の家宝として、大切に保管下さい。また、弊社専務が言うには、この掛け軸は素人が触ると、中の作品が朽ちてくるので、専門の人にして貰う様にとの事です。」「大分古いしね、、。分かりました。お爺さんの形見として大切に保管します。」と承諾されたので、私達は掛け軸をお渡しすると、Z家を後にしました。すると、職員さんが、「実は昨日辺りから体調が悪くて、、アノ掛け軸が影響してるのかなぁって思ったけど、白井君は大丈夫そうだね。」「多分、あんな不思議な掛け軸を見せられたら、誰でも体調崩しますよ。」「やっぱり、アノ掛け軸何か有るの?」「いえ、別に何もないですが、本紙が大分古いので、直しきれないと、ウチの専務が言っていました。」と、私は職員に心配させない様、本当の事は言いませんでした。それから幾日が過ぎた頃、係長が会社に出勤致しました。結局、ストレスから来る病気と診断されたのですが、その後も、体調が悪いと欠勤を重ねられ、結局係長は会社を退職されました。その後の彼の消息は誰も知りません。もし、あの時、私がアノ掛け軸の仕事を請け負っていたら、今頃私は、係長の様に苦しい生活を送っていたかもしれません。

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和じゅん式四柱推命